【5月06日(火)】


まだ弱めの朝日が眼を刺激して眠りから覚める。

【一条】
「ふあぁぁー」

寝惚け眼を擦りながら洗面所を向かおうとすると台所の方でなにやら物音がする。
猫でも入り込んだのかと思って台所の方を覗いて見た。

【美織】
「あ、起きたんだ、マコお早う……って!」

俺のことを見た美織が瞬時に顔を赤らめて慌てだす、何に驚いているんだ?
頭に疑問符を浮かべようとするとなにやら体がスースーすることに気付く。

体を確かめると……俺裸じゃないですか。

しかも俺の下腹部は準備万端の状態だよこれ……

【一条】
「美織……これはその……なんだ……」

【美織】
「な……な……な……」

【一条】
「男の朝の生理現象って云ってだな、男は誰でも朝はこんな風に……」

【美織】
「早く服を着ちゃいなさーい!」

顔を真っ赤にしたままブンブンと腕を振るっている、これじゃあいつ拳が飛んでくるかわかったもんじゃない。
急いで部屋に戻ってタンスから下着を取り出して装着する、そのまま制服を着てから時計を見ると時間はまだ6時半をまわったばかりだった。

……

【一条】
「さっきは失礼、あらためて、おはよ」

【美織】
「まったく、男ってなんで朝からそんなにエッチなのかしら」

【一条】
「あれはそういったことを考えてるんじゃなくてだな、自然現象でああなっちゃうんだよ」

【美織】
「だったらせめて隠すぐらいのことはしなさいよね、なんでそのまんま出てくるかな」

【一条】
「昨日裸で寝たからだろ、美織だって裸で寝てたじゃないか」

【美織】
「それとこれは別物、起きたらまず自分の服装ぐらい気にしなさいよ」

そう云われてしまうと何も云い返せない、うっかり昨日裸で寝てたことを忘れちゃってたんだよな。

【一条】
「それにしてもこんな早い時間に台所でどうしたの? 顔でも洗ってたのか?」

【美織】
「違うよ、朝起きたら朝ご飯食べなくちゃいけないでしょ、だから作ってたんじゃない」

そういえばさっきから台所の方から、普段の朝には嗅いだことの無いような匂いが漂ってる。

【一条】
「するとなに、美織が朝飯作ってくれたの?」

【美織】
「そういうこと、どうせここ数日ろくに食事なんて取ってないんでしょ?」

【一条】
「その辺にあるものを適当に胃に入れてただけだったから」

【美織】
「もお、そんなことじゃ体壊すよ、でもまぁあんな状態じゃ食事なんかまともにとれる訳無いか……」

不意に見せる寂しげな顔、それは紛れも無い水鏡のことを指してるんだよな……

【一条】
「……」

台所で調理をしている美織を後ろから抱きしめる。

【美織】
「ちょっと……危ないよ」

【一条】
「今まで本当にありがとう、美織には感謝してもしきれないくらい助けてもらっちゃったな」

【美織】
「そんな、あたしは特別なことは何もしてないよ、全部マコが自分で答えを出したんだから」

【一条】
「その手伝いをしてくれたのがお前なんじゃないか……」

抱きしめる腕に力を込めると美織がそっと手を重ねてきた。

【美織】
「マコ……」

【一条】
「朝早くからこんなことして悪いな……」

【美織】
「ううん……あたしも、もう少しだけこのままでいて……」

……

【美織】
「お待たせ、さ、冷めないうちに食べよっか」

【一条】
「いただきます」

【美織】
「はい、召し上がれ」

熱々で湯気が立ち上る味噌汁に箸をつける、ずずっとすすると心地良い塩分と味噌の香りが広がる。

【一条】
「相変わらず、美織は料理上手いな」

【美織】
「ありがとう、でも褒めたって何も出ないよ、それよりもマコ買い物って行ったの?」

【一条】
「もうずいぶん行ってないと思うけど……」

【美織】
「やっぱり、どうりで冷蔵庫の中がガランとしてると思った、そろそろ買い物行かないとヤバイよ?」

【一条】
「……そんなに?」

【美織】
「そんなにというか……使えそうな材料がもう全くない、朝ご飯作るのもやっとだったんだから」

美織が作ってくれた朝食はご飯に味噌汁、卵焼きに海苔と佃煮、美織の腕を持ってしてもここまでがやっとだった。
どうやら本格的に飢饉が降りかかってくるみたいだな……

【一条】
「頼みがあるんだけど、今日の放課後買出しに付き合ってもらえるか?」

【美織】
「OK、なるべく日持ちしそうなのとか選んであげる、今日の放課後はデートだね」

【一条】
「デートって云うようなムードも何もないと思うけどな……」

……

朝食の後片付けを美織と一緒にテキパキと終わらせると時間は7時を少しまわったころになっていた。

【美織】
「それじゃあそろそろあたしは家に帰るね」

【一条】
「あれ、このまま一緒に学校行くんじゃないのか?」

【美織】
「あのねぇ、あたし私服だよ、それに鞄も家に置いてあるからこのまま学校なんか行ける訳無いでしょ」

ああ、云われるまで考えもしなかったけど今の美織は私服だったな。

【一条】
「じゃあ俺も美織の家まで行くよ、そうすれば一緒に学校行けるだろ」

【美織】
「そんなにしてまであたしと一緒に学校行きたいの?」

【一条】
「恋人同士が一緒に学校に行ってどこかおかしいか、それとも何か俺と一緒じゃ嫌だってか?」

【美織】
「冗談だよ、あたしだってマコと一緒に学校行きたいんだから」

クスクスと笑っている、この子悪魔のような笑みが美織は一番似合って見える。

【一条】
「あんまり俺を試すような冗談はしないでくれ、あんまりやりすぎると跳びかかるぞ」

【美織】
「あたしは別に良いよ、マコに人前で跳びかかる勇気があるならね」

【一条】
「云ったなー!」

美織を引き寄せて唇を奪う、突然のでき事に美織は反応し切れていない。

【美織】
「んんん! ちょ……朝から……」

あまり激しいキスはできないので逃げられないように抱きしめたまま唇を付け続ける。
もそもそと美織は抵抗するが俺の力の方が勝っているらしくいっこうに解けない。

【美織】
「むうぅ……んん……ダメだって……」

美織の鼓動が早くなってくるのが伝わってくる、頬も昨日みたいに上気している。

【美織】
「ふうぅ……ぷあぁ……はぁ、はぁ、はぁ……」

【一条】
「顔赤くして昨日のことでも思い出したか?」

【美織】
「もう莫迦! 朝一から女の子の唇を奪うんじゃないわよー!」

ぽかぽかと拳が当るけどちっとも痛くない、美織も本音では嫌がっていないのかもな……

……

【一条】
「おーい、いつまで怒ってるんだよ?」

【美織】
「知らない!」

ツーンとそっぽを向いてしまう、どうやら外面上では怒ってるみたいだよ。

【一条】
「俺が悪かったって、いい加減機嫌直してくれよ」

【美織】
「だったら今日の買い物の帰りに何かおごってよ、それで許してあげる」

【一条】
「わかったよ、何でも好きな物おごってやるから機嫌直せって」

【美織】
「交渉成立ね、マコ好きー」

さっきまでの態度とはうって変わって腕を絡めてくる、この態度の差はなんなんですか。

【一条】
「さっきまで怒ってた顔がもう笑いますか」

【美織】
「何かおごるだけであたしとキスできたんだから安いもんでしょ」

安いも何もキスするだけでそれ相応の対価が必要になってくるのかよ。

……

【美織】
「すぐに着替えてくるから、ちょっと待っててね」

ぱたぱたと家に着替えと鞄を取りに入っていく、美織の家を見るのはこれで2回目だ。
この家の中で美織はお袋さんと2人暮らし、大好きだった父親に先立たれ、そんな父親を悪者に仕立て上げてずっと苦しんでいた。

だけど、もう美織が悩む必要はない、俺が美織の支えになるって決めたんだから。
美織の見せる笑顔が作り物でなく、心からの笑顔であると俺は確信している。

【美織】
「お待たせー」

【一条】
「今からならゆっくり歩いても楽々学校には間に合いそうだな」

美織が俺の横に並んで歩く、いつもよりもゆったりとした足取りが2人の心の余裕のように感じられた。

……

【某】
「よ、お2人さん」

【一条】
「廓か、おはよ」

【美織】
「お早う」

【某】
「おはようさん、今日の一条はいつもの一条みたいやな、前に見に行った時は屍のように心ここに在らずやったもんな」

【一条】
「お前にも心配かけたな、もう大丈夫だから」

【某】
「そかそか、そんならええわ、それにしても……相変わらず朝っぱらからラブラブやのう
しかもなんで一条がこの道を歩いてるんや?」

云われてドキっと心臓が跳ねる、そういえば俺がこの道を歩いているのは不自然じゃないか。

【一条】
「偶然そこで美織と出会って……」

【某】
「うわーべたべたな嘘やな、あほらしくて突っ込む気にもならんわ、本当はあれなんやろ?」

【一条】
「あれってなんですか?」

【某】
「あれゆうたナニやろが、男と女が2人っきりになったらすることなんか対外決まっとるやろが
それで、初体験はどやったんや?」

再びドキっと心臓が跳ねる、ちらっと美織の表情を伺うと美織も同じように動揺している。

【一条】
「廓、ちょっと耳貸して……」

【某】
「せやな、あんまり美織には聞かれたくない話やもんな」

うししと笑って耳を近づける、その一瞬の隙に美織に眼で合図を送ると美織の口がニッと笑った。

【某】
「さて、もったいぶらんと教えてもらおか、ちゃんとお前がリードしたんやろな?」

【一条】
「実はな……」

スゥー……

【2人】
「あほかー!!!!!!!!!!」

【某】
「なあぁぁぁぁぁー!!!!!!」

右の耳に俺が、左の耳には美織が大声で廓の耳に向かって怒鳴りつける。
予期していなかった不意打ちで廓が廃人のように動かなくなった。

【某】
「あはは……ロケットが飛んどる……星がキレーやなー」

完璧にぶっ飛んだ科白を残して廓は大の字に倒れる、今も頭の中では声が走り回ってるんだろう。

【美織】
「まったく、この男はどうしていつもいつも勘が良いのかしらね?」

【一条】
「さあね、だけどよく俺の合図に気付いてくれたな」

【美織】
「まあね、マコならたぶんああするんじゃないかなって思ってさ、やってみたら見事に的中しちゃった」

【一条】
「叫ぶだけならまだしも内容まで同じだったからな、俺たちって相性良いな」

【美織】
「相性なんかじゃなくて、あたしはマコのことなら何でもわかるよ、これが愛の力ってやつなのかな?」

【一条】
「俺には恥ずかしくて云えない、けど、そうなのかもしれないな」

【美織】
「あはは……」

【一条】
「くく……」

【2人】
「あははははは……」

お互い恥ずかしくなって笑ってしまう、愛の力とか云わなそうな2人だもんな。

【美織】
「それで、こいつどうしよっか?」

【一条】
「ほっとけ、この道は車なんか通らないし、盗まれて困る物なんか廓は持ってないだろ」

【美織】
「それもそっか、あたしたちの秘密を知ろうとした罰だね」

ペロッと舌を出して腕を絡めてくる、廓が消えたことでこんな行為も自然にできる。

【一条】
「まさかとは思うけど、学校までこの恰好じゃないだろうな?」

【美織】
「そんな訳無いでしょ、学校までやろうとは思ってないわよ」

ホッと胸を撫で下ろす、さすがに学校付近じゃ恥ずかしすぎるからな。

【美織】
「学校までじゃなくて、教室までこのままでいてあげるよ」

絶対に止めてください、俺はクラスメートの前でバカップルに見られるのは絶対に嫌だ……

……

あの後廓が学校にやってきたのは三時限目が終わるのとほぼ同時刻。
来て早々俺と美織は廓から逃げるように教室を去った、それを追ってくる廓と鬼ごっこが勃発。
最終的にけりが付いたのは屋上、鬼ごっこが終了するころにはとうに四時限目は始まっていた。

今から行っても小言を云われるだけなので、3人して四時限目はボイコットすることにした。

【某】
「しかしまあ、ええ天気やなー」

【一条】
「まったくだ……」

男2人は屋上の地べたに大の字に寝転がり、美織は地べたに腰を下ろしている。

【某】
「こんなええ天気の日に教室に閉じこもって勉強なんかやってるやつはアホやで、一条もそう思うやろ?」

【一条】
「勉強してる側から見れば俺たちのほうがよっぽどアホに思えるけどな」

【美織】
「ふふ、マコは根は真面目だからねー」

座っていた美織も俺たちと同じように仰向けに寝転がった。

【一条】
「女の子なんだからあんまり地べたに寝ない、服が汚れるぞ」

【美織】
「服なんてどうだって良いじゃない、こうやって視界が空だけになるとすごくスッキリした気分になれるんだもん」

【某】
「それが空の魔術ってやつや、空の上には神さんがすんでんねやから」

【一条】
「だとしたら神様の生活って俺たちに筒抜けになるな」

【某】
「お、上手い突っ込みいれれるようになったやんか、どや、わいとコンビ組まへんか?」

【美織】
「駄目だよ、マコはあたしのなんだから」

【某】
「かぁーかなんなぁ、せやけど一条もええなあ、ここまで好きになってもらって」

そうだよな、俺なんかのことをここまで好きになってくれて、美織に俺が吊り合っているかは疑問だけど。

ギイィィ

屋上の扉の開く音、今は授業中だからサボっている俺たち以外来るはずないんだけど。
もしかしてばれたのかな?

【二階堂】
「……よ」

思いもよらぬ来訪者に皆一斉に起き上がる。

【一条】
「勇、授業中なのにどうしてここに?」

【二階堂】
「お前ら3人ともいないのに俺だけ真面目にするのもなんだからな、世間で云うところのサボりだ」

【美織】
「勇がサボるなんて珍しい、某に汚染されてきてるんじゃないの?」

【某】
「ちょお待てや、それやったらわいはウイルスか何かっちゅーんかい」

【一条】
「自覚無かったのか?」

【某】
「グワアァァァァァァァァン……わいってそんな風に見えとったんや……ハハ」

なにか遠い眼をしている、どんな風に見えてるのか聞いてこたえてるんだな。

【二階堂】
「別に廓の感染のせいじゃないさ、ただお前らとサボるのも悪くないと思ってな、ほれ」

勇が俺に向かって何かを放る、慌ててキャッチするとそれは缶コーヒーだった。

【一条】
「……これは?」

【二階堂】
「サボるための必需品だ、飲料物が無いと会話も弾まないだろ」

美織と廓にも順にコーヒーの缶を放る、廓は受け取るのもやっとなくらい落ち込んでいる。
そのまま四時限目が終わるまで4人は屋上で授業をサボった、廓の機嫌はものの3分であっという間に元通りになったのは云わずもがな。

……

放課後、美織と一緒に商店街へと足を向ける、生きる為に必要な食料の調達だ。

【美織】
「それで、何を買うかとか決めてあるの?」

【一条】
「全く決めてない、とりあえず調理しなくても良いような野菜を買っておけば良いと思って」

【美織】
「ちょっと……前教えてあげたでしょ、あれから練習とかしなかったの?」

【一条】
「やろうと思ったけど……やっぱり食べ物を粗末にするはいけないと思って」

【美織】
「前衛的と云うか、面倒くさがりと云うか、結局のところ腕は上がってないんだ」

【一条】
「……恥ずかしながら」

【美織】
「少しは予測してたけど、こうもはっきり云われちゃねえ……
よし、今日はあたしが全部買い物してあげるから、マコは家に帰ったらちゃんと料理するんだよ」

【一条】
「できる限りのことをしてみます」

……

肉やら魚、野菜などを購入してそのまま喫茶店でお茶にする。

【美織】
「今日買った物の中に鶏肉があったでしょ、あれを蒸すか茹でるかして火が通ったら適当な大きさに裂いて
それを細く切ったキュウリの上に乗せて、上からゴマソースをかければ美味しいおかずができるから」

【一条】
「茹でて裂いたらキュウリに乗せてタレをかけるっと」

【美織】
「ソースもでき合いを買ってあるから、鳥の処理とキュウリを切るだけ、簡単でしょ?」

【一条】
「それくらいならたぶん俺にもできると思う」

【美織】
「こんなの誰だってできるわよ、失敗のしようがないじゃない」

【一条】
「確かにごもっともな意見で」

喫茶店では美織に料理を教えてもらった、一応難しい手順は1つも無い、

【美織】
「なんだったらあたしが手伝いに行ってあげようか?」

【一条】
「いやいい、俺の腕にできない料理なんてないからな」

【美織】
「なーにキメようとしてるのよ、後で泣きついてきても知らないんだから」

ぷいとそっぽを向いてショートケーキにフォークを伸ばす、今日の買い物に付き合ってくれたお礼だ。

……

【美織】
「本当に大丈夫?」

【一条】
「大丈夫だって、美織は心配性だな」

【美織】
「だって、マコのことだから鶏肉に火が通らないうちに作っちゃって食中毒とかありそうだもの」

【一条】
「いくら俺だって生かどうかぐらいわかるって、もし俺が倒れたら見舞いにでも来てくれよ」

【美織】
「お見舞いに花輪でも持っていってあげようか?」

花輪って貴方……死んでくれって云ってる様なものじゃないですか。

【一条】
「勝手に殺さないでくれよ」

【美織】
「ふふ、ごめんごめん、だけど本当に気を付けてね、食中毒って怖いんだから」

【一条】
「大丈夫大丈夫、美織がそんなに心配してくれてるんだからおちおち倒れるわけにはいかないだろ」

【美織】
「もう、いっつもマコはずるいんだから」

ほんのりと頬を赤らめたまま美織と別れて家へと帰る、帰ったら早速料理に取りかかるとしよう。

……

悪戦苦闘しながらなんとか調理を終える、見た目はあまりよろしくないが一応料理らしい料理ができ上がった。

【一条】
「食えるのかな……?」

恐る恐る箸を伸ばして1口食べてみる、柔らかい鳥と歯ざわりの良いキュウリにゴマダレが合わさってこれは……

【一条】
「美味いな……」

自分が作ったとは思えないほど美味い、茹でていたはずの鳥が干上がっていたり
キュウリがやたらと太かったりと問題があったが食べれる物になった。
全部ゴマダレのおかげかもしれないと思いながらも、初めて食べられる物を作れたことに喜びを隠せなかった。

……

ベッドに横になって今日一日を振り返る、美織や廓たちと授業をサボって談話を楽しむ。
そんな日常的なことが俺にはとても嬉しく感じられる、これも全て美織の力。

前に進むことを教えてくれた美織のおかげで俺は日常に楽しみを見出すことができた。
そうだというのに、俺の中にはどこかぽっかりと穴が開いている。
それがなんであるのか、俺にはまだ良くわからなかった。





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